もう怖くない、金縛りのメカニズムと予防法 恐れるほどかかりやすくなる?

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 目は覚めているのに身体の自由がきかず、ちょっとした恐怖体験となってしまう金縛り。初めて経験したときには恐ろしさのあまり、人によってはパニックに陥ることもあるほどだ。しかし、その発生のメカニズムは科学的にきちんと解明されており、脳のある機能の誤作動であることが判っている。原因と予防法をマスターして、嬉しくない真夜中のサプライズから解放されよう。

◆世界共通の悩みのタネ
 洋の東西を問わず、金縛りは古くから人々を苦しめてきた。健康・医療ライターのアマンダ・カプリート氏は、米テックメディアのCネットへの寄稿記事(1月23日)のなかで、「ベッドルームの悪魔」として金縛りを取り上げている。それによると、18世紀の画家、ヨハン・ハインリヒ・フュースリーによる絵画『夢魔』はすでに、身体の上に乗った悪魔によってうなされる女性の姿を妖艶に表現している。胸部に重みを感じ、意識はあるのに身体が動かないという、金縛りの典型的な症状を想起させる作品だ。最中は眼を自由に開けられないことも多いが、開くことができた場合、まさに絵画のように自分の胸の上に座る悪魔の姿が幻覚で見えることもある。

 このように西洋ではおもに悪魔が金縛りをかけているものだと信じられてきたが、文化圏によって見立てはさまざまだ。米ヘルス・ライン誌によると、カナダのイヌイットはシャーマンのまじないによって金縛りが起きると考えている。ブラジルでは、ポルトガル語で「踏みつける女性」を意味する「ピサデイラ」という老婆の仕業だとの俗説があるようだ。そして日本では一般に、悪霊の仕業だと直観することが多いだろう。

Text by 青葉やまと