最近よく眠れない? 世界が悩む「コロナ不眠」、原因と予防法

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◆ポイントは就寝前の1時間
 ステイホーム中も健やかな睡眠サイクルを維持するには、いくつかの秘訣がある。上述のメダリー博士は、コロナ不眠に陥らないためのいくつかのヒントを提示している。はじめに、就寝前の1時間ほどは、家族から少し距離を保つ「自分時間」と位置づけると良いようだ。家族全員がステイホームしていると、何かとプライベートな時間が不足しがちだ。家庭内で独りでくつろげる場所を作り、就寝に向けて気持ちをリラックスさせると、スムーズに入眠できるだろう。さらに博士は、寝る前の1時間ほどはパソコンやスマホなどを見ないように勧めている。画面から出るブルーライトが刺激となり、睡眠を司るホルモンのメラトニンが生成されづらくなってしまうためだ。

 もしも寝る前にテレビを観ることが習慣になってしまっている場合には、リラックスできる番組を選びたい。コスモポリタン誌は、ニュース番組などは不安な感情をかき立てることがあるため避けるべきだと説明している。テレビをつけたり読書をしたりするときは、なるべく明るい話題だったり笑えたりするコンテンツを選ぶとよく寝つけるだろう。

◆不眠防止の鍵は「寝ようとしない」
 どうしても眠りにつけない場合は、一度ベッドを出て好きな時間を過ごすのも効果的だ。ニューヨークで心理療法士として働くダイアン・バース氏は、健康情報を届ける米サイコロジー・トゥデイ誌への寄稿記事(1月4日)のなかで、寝なければならないというプレッシャーがかえって寝られない結果を招くと指摘している。こうした努力は「スリープ・エフォート(寝るための奮闘)」と呼ばれ、「失敗することが運命づけられている」行為だと述べる専門家もいるほどだ。寝つけないままベッドで長い時間を過ごしていると、最悪の場合は脳がそのパターンを覚えてしまい、ベッドに入ること自体が眠気が消えるきっかけになってしまう。こうして「スリープ・エフォート」により、一時的だったはずの不眠が習慣的・慢性的なものへと発展してしまうのだ。長時間寝つけないときには一旦寝床を抜け出し、何か好きなことをして自然に眠気を感じるまで過ごした方が良いだろう。

 同じく精神面の工夫としてコスモポリタン誌は、できるだけベッドルームと仕事部屋を分けるよう勧めている。リモートワーク用に急きょ机を設置したのなら、ベッドや布団の脇に置かざるを得なかったのも仕方ないだろう。ただ、理想としては従来から言われているように、寝室と仕事部屋は分けておきたい。部屋を切り替えることで、仕事上のストレスから解放される助けになるためだ。

 コロナ不眠は比較的新しい現象ではあるものの、従来からあるオーソドックスな不眠対策が効果を発揮するようだ。あまり不安になりすぎずに、就寝前にリラックスした時間を持つなど、快眠テクニックの定石を実践してゆきたい。

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Text by 青葉やまと