日本の秘密兵器は長友 “庶民感情を揺さぶるプレー・スタイル”と海外メディア絶賛

 サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会の日本代表チームが8日、サンパウロに到着した。

 事前に行われた国際親善試合でコスタリカとザンビアに連勝した、アルベルト・ザッケローニ監督率いる日本代表チームは、本大会でどんな活躍を見せてくれるだろうか。海外メディアも日本代表に注目する記事を掲載している。

【日本代表はどこまで勝てるか】
 日本代表は日本時間15日午前10時にコートジボワールと初戦を行う。ウォール紙によれば、コートジボワールは、ベテランのスター・ストライカーであるディディエ・ドログバや、プレミアリーグ・チャンピオンのマンチェスター・シティFC所属ミッドフィールダーであるヤヤ・トゥーレら強力攻撃陣を擁するチームである。

 ウォール紙はアメリカの投資銀行ゴールドマン・サックスが発表した予想を紹介している。それによると、日本が優勝する可能性は0%だが、グループリーグ突破の確立は33.8%だという。

【5人の選手】
 上記とは別のウォール紙の記事は、ゴールドマン・サックスの「日本優勝の可能性0%」を受け、「日本がW杯で世界を驚かせるかもしれない5つの理由」と題する記事を掲載。5人の注目選手を紹介している。

・長友佑都 ― 2013年AFC年間国際最優秀選手賞受賞

・本田圭佑 ― サムライ・ブルーのクラッキ(名手)

・岡崎慎司 ― 最も成長した選手

・香川真司 ― 早く正確なボールさばき

・大久保嘉人 ― サムライ・ブルーにサプライズ選出

【秘密兵器・長友】
 AP通信は長友選手を「得点感覚のある小さなディフェンダー」と評し、彼こそ日本の秘密兵器だと述べる。

 長友のトレードマークは、左サイドへの攻撃をかわして一気に駆け上がり、ピンポイントクロスでゴールをアシストし、あるいは自らゴールを決めることである。

 庶民感情を揺さぶるプレー・スタイル、茶目っ気とユーモアで、彼は注文の多いことで悪名高いイタリア人ファンのハートをつかんだ。

 ブラジルの暑さを考えると、長友のスピードとスタミナはチームにとって強みになろう。彼は執拗に走って敵を疲れさせることで有名だからだ。

 だが、AP通信は続けて、ある有名サッカー記者による次のような警告を紹介している。

 「長友がインテルで活躍できるのは、ディフェンスが5人いて、彼が前に出て行くときには、誰かがカバーに入るからだ。日本代表チームはディフェンスが4人しかいない。だから、長友は注意して早く守備に戻らないといけないだろう」

※本文中「日本代表チームはポケモン・ジェットに乗ってブラジル入りしたが、そのポケモン・ジェットの写真が海外メディアで話題になった。」の記載は事実ではないと判明しましたので削除しました。お詫びして訂正いたします。本文は訂正済みです。(6/13)

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Text by NewSphere 編集部