「女性が働きやすい国」日本29ヶ国中27位 低評価の理由は?

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 イギリスの経済誌エコノミストが毎年発表している「ガラスの天井指数」の2025年版で、日本は29ヶ国中27位となった。最下位圏に位置するのは11年連続となる。

◆11年連続で最下位グループにとどまる日本
 エコノミスト誌が毎年公表する「ガラスの天井指数」で、日本は韓国、トルコとともに11年連続で最下位グループにとどまっている。この指数は、経済協力開発機構(OECD)加盟の29ヶ国(主に先進国)を対象に、女性の労働参加率や給与、有給育児休暇、政治分野での比率など10の指標をもとに、女性の働きやすさを評価している。今年の首位はスウェーデンが獲得した。

 エコノミスト誌は、日本の低評価の背景の一部に「社会に根付いた慣習と埋まらない賃金格差」があると分析している。特に目立つのは女性の指導的ポジションの少なさだ。管理職の女性比率は14.6%、企業役員は20.5%、国会議員も15.7%など、全体的に低い水準にとどまっている。

 また、日本の女性国会議員の割合は昨年、過去最高の15.7%に上昇したが、これはOECD諸国の平均34%と比べるとかなり低い。

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Text by 青葉やまと