一人勝ちの中国経済 7-9月期GDP4.9%増、2期連続プラス

Chinatopix via AP

 19日に発表された中国の7-9月期の実質GDP成長率は、2四半期連続のプラスで前年比4.9%だった。コロナウイルスの感染を制御できず、経済再開が思うようにいかない国々とは対照的に、景気の持ち直しは明らかで、すでに平常運転に近づいている。

◆どん底からV字回復 復活に計画性
 米公共ラジオ網NPRは、半年前、中国経済は武漢から発生した新型肺炎によるロックダウンで非常に厳しい状態にあると見えたと述べる。経済は6.8%も縮小し、この30年で最悪の落ち込みとなった。中国政府は5月に年間の経済成長目標達成を初めて断念している。それだけに、今回の数字は中国の底力を感じさせるものとなった。

 ウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)は、中国の経済回復は3段階のステップを踏んだと説明する。まず1月下旬にほとんどの経済活動を閉鎖するロックダウンを行い、3月終わりまで続けた。4月になると、工場再開を加速させた。生産を強化したことで輸出の世界シェアを高め、ほかの輸出国が自国のロックダウンで苦しむなか、在宅勤務用のコンピューターや周辺機器に加え、マスクや医療用品を世界に送り出した。

 第2四半期が工場の回復であったとすれば、第3四半期は消費の回復だったとWSJは述べる。政府は外出と支出を消費者に促し、8月から小売りの売り上げ回復が見られ、9月にはエコノミスト予想の1.7%を上回る3.3%の伸びを記録した。しばしば中国発表の統計数字に疑問を呈す声もあるが、エコノミスト誌は、中国のショッピングモールの賑わい、交通渋滞、休日の観光地の様子を見れば、回復は明らかだとしている。

Text by 山川 真智子