中国揺るがす「豚肉危機」、欧州に影響 米中貿易協議の進展にも 豚コレラ

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 猛威を振るうアフリカ豚コレラのため、中国が深刻な豚肉不足に陥っている。政府は対策を講じているが、感染の拡大が続いており、国内の豚の数は今年末までに半減すると見られている。供給が減って豚肉の価格は高騰しており、中国政府は頭を痛めている。

◆消えた豚たち 価格上昇で豚肉インフレ
 アフリカ豚コレラは非常に伝染性の強いウィルスだ。人間には害はないが、豚が感染すれば1週間ほどで死に至るという。オランダの金融機関、ラボバンクは、今年中国では3億5000万匹の豚が死ぬと見ている。これは世界の豚の4分の1にあたる数だ。中国で屠られる豚は年間約7億匹ということなので、消費されるはずの豚の半分がいなくなることになる(ディプロマット誌)。

                                                                                                                 

 中国は世界一の豚肉消費国であり、その消費量はEU、アメリカ、ロシア、ブラジル、ベトナムの消費量を合わせたものよりも多い。アフリカ豚コレラの拡大で当然豚肉の供給は減っており、今年9月の豚肉の価格は1年前と比べ69.3%も上昇した(CNBC)。

 政府は備蓄豚肉1万トンを放出したり、養豚業者の統合をしたりして対応しているがどれも効果が出ている兆しはなく、豚肉価格のインフレに拍車がかかっているという(CNBC)。

Text by 山川 真智子