流血の修羅場、銃を持つ誘拐犯にアン王女が放った一言……ドレス裂かれ「カッと」

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◆冷静に振る舞った王女が、ついに激昂
 護衛が倒れると、ボールは王女が乗っていたロールスロイスに歩み寄り、後席のドアを開けた。王女を床にねじ伏せ「降りろ」と命じている。努めて冷静に振る舞っていたアン王女だが、ここで感情を爆発させたようだ。車を降りろとの要求に対し、「あり得ないね!(Not bloody likely)」と言い放ったという。ヴォーグ誌によると王女は後のインタビューで、「その時点であまり尊大に振る舞うのはよい考えではないと考えた」ため、賊に対して「あくまでも礼儀正しく」振る舞っていたと語っている。しかし、男にねじ伏せられドレスの背中を裂かれたことをきっかけに、ついに「カッとなった」という。

 窮地でなお決然として動じなかったアン王女は、以前から嗜んでいた馬術で培った思考に救われたという。エクスプレス紙によると、王女は英ITVの番組に出演し、「おかしなことですが、『もしそうなったら……』と以前に考えたことがあったのです」「馬と競技では、想定外の状況に備え、起こりうる問題について熟考しておく必要があるのです」「それが私の思考回路を豊かにするのにある程度役立ったと思います」と述べている。

◆幸運にも全員が命を取り留めた
 幸運なことにアン王女は賊に抵抗してなお、難を逃れることができた。エクスプレス紙は、元ボクサーのロン・ラッセル氏が現場を通りかかり、ボールの頭を2発殴りつけて王女を現場から退避させたと報じている。ボールはなお抵抗を続け、駆けつけた警官を銃撃したが、現場に到着した応援部隊によって取り押さえられた。ボールは殺人未遂と誘拐未遂の罪を認め、現在もイギリスの精神保健法に従って勾留されている。

 ミラー紙によると、銃弾を受けた4人は全員が命を取り留め、アン女王によってメダルを授与されている。アン王女はいまでも当時の恐ろしい体験を断片的に覚えているようだが、72歳の誕生日を迎えたいま、彼女に平和な時間が続くことを願うばかりだ。

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Text by 青葉やまと