「うちの子がイギリス英語話す!」アメリカから報告多数の「ペッパ効果」 ブタの家族が世界を席巻

alice-photo / Shutterstock.com

◆中国では映画公開するほど大人気
 ペッパピッグ人気は英語圏だけに止まらない。中国ではあまりにも人気が高く、「中国政府がその影響力を懸念してオンラインから排除した」と噂が出たほどだ。

 中国共産党発行「環球時報」の英語版グローバル・タイムズは昨年4月、人気の動画共有サイトTikTokからペッパピッグの動画が3万本以上削除されたほか、「#PeppaPig」というハッシュタグも禁止されたと報じた。ペッパピッグが破壊分子の象徴だというのが理由とされていたが、このニュースが報じられた直後、中国の経済紙ナショナル・ビジネス・デイリー・オブ・チャイナがTikTokを取材。同社は動画削除の事実はないとしてニュースを否定したと同紙は報じていた。

 現にペッパピッグは中国で今も愛されており、今年の春節(中国にとっての正月で今年は2月5日)には、特別に中国市場向けの映画まで制作されてしまったほどの人気ぶりだ。今年の干支は「亥」だが、英語では「Pig」(ブタ)になる。そのためペッパピッグのファミリーと一緒に新年を祝おうということで、映画は同日に封切りされた。中国の英字新聞チャイナ・デイリーが昨年の12月に伝えた話では、映画は、中国の映画会社アリババ・ピクチャーズやカナダのメディア企業エンターテイメント・ワンによる共同制作。ペッパピッグの登場人物が獅子舞など中国式の新年を祝う様子が描かれている。

Text by 松丸 さとみ