レブロン・ジェームズ、白黒色違いシューズで出場 「equality」の刺繍への想い

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 NBAのクリーブランド・キャバリアーズに所属するレブロン・ジェームズ選手が、踵に“EQUALITY”(平等)と金色の大文字で刺繍された黒と白のシューズを片足ずつ履いて試合に出場した。

 試合後、ジェームズ選手は「この国は美しい国です。僕たちの美しさや強さをひとりの人間に決めさせるわけにはいきません」と述べ、ドナルド・トランプ大統領を口撃した。

 NBAのシーズンMVPに4度輝いたジェームズ選手。ホワイトハウスから1マイルほどのところにあるアリーナで12月17日夜に行われ、106対99で勝利した対ワシントン・ウィザーズ戦の前半でこのシューズを履いた理由を問われ、「もちろん、自分たちが今置かれている状況は分かっています」 と口を開いた。「それに、誰がこの国の指導者なのかもね」。

「平等の権利を持つこと、自由に支持したり声を上げたりできること、対話を続けていくこと」が重要だとジェームズ選手は続けた。

 そして、「ご存知のとおり、僕は(中略)この国の指導者を取り巻く状況について、いろいろと発言して好評を得てきました。(前略)平等とは、権利を理解すること、つまり、黒人であろうと白人であろうとヒスパニックであろうと人種に関係なく、男性として女性として僕たちが何を支持するか、どれほどの力を持つのか理解することに他ならないのです」と、トランプ大統領に対するこれまでの発言について言及した。

 今年の初め、ジェームズ選手はTwitterでトランプ大統領を「くそ野郎(a bum)」呼ばわりし、シーズン開幕前のメディアデーでは「人種に関係なく、どれほど多くの子どもたちが手本として、リーダーとしてアメリカ合衆国大統領を尊敬し、その言葉に励まされるか彼は理解していない。それを分かっちゃいない。いちばん腹が立つのはそこなんだ」と述べた。

 キャバリアーズの今季の開幕戦で、ジェームズ選手は“EQUALITY”の刺繍が入った黒のシューズを履いた。しかし、白と黒のシューズを片足ずつ履いたのは今回が初めてだ。

 ハーフタイムでシューズを履き替えたジェームズ選手は、この試合で20得点、15アシスト、12リバウンドを決めた。

「前半はいいプレイができなかった。僕は縁起を担ぐので、シューズを替えました」と冗談交じりに話した。「後半もいいプレイができなかったので、延長戦があれば、これも履き替えたでしょうね」。

By HOWARD FENDRICH, Washington (AP)
Translated by Naoko Nozawa

Text by AP