2018年は「寿司ブリトー」が流行? ポケに続き、世界で独自進化する寿司

Ong.thanaong / Shutterstock.com

 世界中で寿司を出す店が増えるにつれ、伝統的なスタイルを大胆にアレンジした寿司も増えてきた。おなじみのカリフォルニアロールなどに加わる形で、2017年はハワイ発祥の海鮮料理「ポケ(Poke)」が世界中でブームになった。現在はさらに「寿司ブリトー」がカナダなどで密かな人気を集めており、2018年の大きなヒットメニューになると予想されている。

◆2017年大流行のポケ
 豪メディア『news.com.au』(12月2日)では、2017年はポケが好評を博した年であったと振り返る。ハワイで生まれたこの料理は、角切りにした生のマグロ、アボカド、生姜などをご飯の上に乗せ、醤油などで味付けしたものだ。食品デリバリーのフードラ社によると、すでにハワイからオーストラリアに上陸しているほか、ドイツなどヨーロッパ諸国でも大変な人気になっているという。

                                                                                                                 

 酢飯を使わないなどの点で日本の寿司とは異なるが、海外のレストランで提供の裾野が広がっているようだ。デンバーのウエスト・ワールド紙では、数年前まではハワイ系の店舗でしかポケを見かけなかったが、最近では伝統的な寿司店を含め、デンバーの街のあちこちで提供されていると述べている。

 日本のレシピサイト『クックパッド』にも400件以上のレシピが掲載されており、寿司から独立した一つの料理として市民権を得てきているようだ。

◆2018年は寿司ブリトーがトレンドに?
 ポケの後を追いかけるのが寿司ブリトーだ。マイアミ・ヘラルド紙は、リトルハイチ地区で「ちょっと変わった寿司」の提供を標榜する寿司バーを紹介する。同店ではカットされた巻き寿司を、フレンチさながらの洒落た盛り付けで楽しむことができる。具材に使用するのは、ミートローフ、クリームチーズ、ソーセージやアボカドなど、ユニークな素材ばかりだ。調味料にはバーベキューソースなどが使われる。海苔の代わりにソイペーパーで巻かれており、見た目は一口サイズにカットされたブリトーそのものだ。オーナーシェフのブランコ氏は、自身の母親が生魚を苦手としていたことから、魚以外の具材を用いた巻き寿司を思い付いたという。

 同店以外でも寿司ブリトーの提供は始まっている。『news.com.au』では、寿司ブリトーがすでにカナダで人気メニューとなっているほか、オーストラリアにも入ってきていると伝える。前掲のフードラ社は、「2018年の確かなトレンド」になると予測しているという。なお、ブリトーの名を冠しつつも、海苔で巻いてしまう場合も多いようだ。記事中の写真を見る限り、海苔を使った寿司ブリトーは、ブリトーというよりも太巻きによく似た印象だ。

◆大手チェーンでも提供開始
 フードラ社のサイトを覗くと、すでに10種類を超える寿司ブリトーが取り揃えられており、その人気ぶりが伺える。『news.com.au』の記事では、こうした宅配フードは、ネットフリックスなどと並ぶ日常の小さな贅沢の一つだとしている。オーストラリアで行われた調査によると、多くの人々は、仮に支出を切り詰める状況になっても、これら小さな贅沢は維持したいと考えているという。そのため、仮に寿司ブリトーが宅配メニューの定番となれば、息の長い人気が期待できそうだ。

 ワシントン・ポスト紙によると、スターバックスでも寿司ブリトーの販売を始めている。シアトルとシカゴなど一部の店舗で提供中だという。同チェーンでは10年以上にわたりフード販売の強化を模索してきたが、店内にキッチンを持たないことなどが原因で苦戦が続いていたとのことだ。寿司ブリトーは店舗外で調理して容易に配送することができるため、店側も販売しやすいのだろう。ただし、同社の主力商品であるコーヒーやラテなどとの相性に問題があると考えるアナリストもいるようだ。2018年に寿司ブリトーブームは到来するだろうか。

Text by 青葉やまと

Recommends