「航続距離161km」を秘策でカバー マツダMX-30 EV、米誌レビュー

マツダ

 欧州および日本市場で販売されているマツダMX-30 EVが、いよいよ今年秋に米国デビューとなる。マツダ初のEVカー登場となるが、米各誌はデザインを高く評価する一方、100マイル(約161キロ、米仕様公称値)という航続距離には課題ありとの認識で一致している。課題を解消すべく、ユニークな秘策が導入される予定だ。

◆流石のデザイン性
 マツダ MX-30 EVは、デザイン面で高い完成度を達成した。米カー&ドライバー誌(10月4日)は、「巧妙なインテリア、スタイリッシュなエクステリア、レスポンス性の高いステアリングやハンドリングなど、マツダが得意とするもののすべてを提供する」と述べている。エクステリアは五角形の巨大なグリルがトレードマークのCX-30から進化し、一目でEVだと直感できるような流麗なスタイリングに変貌を遂げた。グリルは小さく、シルエットは滑らかに、そしてリアは丸みを帯びている。キャビンはホワイトのレザーとグレーのファブリック素材のツートンカラーでまとめられ、こちらもEVらしく近未来的なテイストを演出する。上位トリムではオプションでブラックとココアカラーのよりシックな色調も選択可能となっており、同誌は「どちらもラブリーだ」と高評価だ。

 米モーター・トレンド誌(10月4日)も、後述する航続距離の問題を除き、「こと整ったスタイリングと走行中のエクセレントなフットワークに表されるように、2022年型マツダ MX-30 EVは正しくマツダらしい流儀となっており、シックかつ快活だ」と述べている。これまでマツダに期待されてきたスタイルと走行感が、そのままEVモデルとして体現されている。

Text by 青葉やまと