「ありえないほどキュート」都市型EV『ホンダe』、英国で発売前から話題

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♦︎もう一声ほしかった航続距離
 もう一つのポイントとして、EVの課題である航続距離の問題が残っている。ホンダeでは公称127から136マイル(約204から219キロメートル)となっており、ロングドライブにはやや不安を感じる値だ。したがってホンダeが本領を発揮するのは、市街地での通勤や買い物などの用途になると考えられる。オート・カー誌は、停止と発進を頻繁に繰り返すような乗り方をする人々が潜在的な顧客層になるだろうと分析している。

 これに対し、街乗り用のEVというコンセプト自体が矛盾していると指摘するのは英サンデー・タイムズ紙だ。確かに信号でよく停止する市街地は、燃費面でEVが有利だと言われる。ところが都市部でガレージ付きの戸建てに住める人は限られており、したがって夜のうちにフル充電をしておくような運用が難しい。航続距離についても同紙は課題と捉えており、日産 リーフの170マイルと比べても見劣りすると指摘する。日常用途と割り切ってレンジを許容できるかどうかが、購入判断の分かれ目になりそうだ。

♦︎先端技術を搭載
 まるであどけないロボットのような表情のホンダeだが、そのなかには先進技術が積極的に採用されている。トップ・ギアが伝えるところでは、サイドミラーおよびバックミラーは物理的なミラーを廃止し、カメラによる映像をコックピットに表示する形となる。これによりミラー部分の突起部を抑えることができ、デザインがスマートになると同時に、空気抵抗および風切音を低減する。ミラーの死角を最小限に抑えられるほか、降雨時に雨粒のついたサイドウインドウ越しに見なくて済むなど、安全上の利点も生み出している。こうした一歩進んだ技術をエントリーモデルから楽しむことができるのは嬉しい仕様だ。

 国内価格は未発表だが、イギリスでは政府による優遇税制の適応後で2万6160ポンド(約359万円)、上位グレードのHonda e Advanceで2万8660ポンド(約394万円)のスターティングプライスとなっている。欧州では今年夏の発売を予定しており、日本国内での販売開始は10月頃との報道も出ているようだ。

Text by 青葉やまと

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