文政権が抱えるジレンマ 米国との間に認識のズレ 米韓2プラス2

米国務・国防長官の来韓に対し反対集会を行う人々(ソウル、3月18日)|Ahn Young-joon / AP Photo

 米国と韓国は18日、ソウルで外務防衛の閣僚級会談(2プラス2)を開催し、必要な規模の在韓米軍の維持、北朝鮮の核・ミサイル問題における日米韓の協力強化などで一致した。海洋覇権や貿易摩擦など中国の影響力が拡大し、核ミサイルなどで不透明な北朝鮮情勢などが続くなか、同盟国の役割や協力を強く求めるバイデン政権が韓国や日本に期待(もしくは圧力?)を持っていることは間違いない。しかし、バイデン政権が望むような形でいく保証はなく、バイデン・文政権にはいくつかの課題、ジレンマがあるといえよう。

◆バイデン政権と文政権の対中認識のズレ
 まず、2プラス2で建前上の言葉は共同声明に盛り込まれたものの、バイデン政権と文政権の対中認識には大きなズレがある。ブリンケン国務長官やオースティン国防長官は就任以来何度も中国には厳しく対抗していく姿勢を示しているが、文政権は必要以上に中国を刺激したくない。韓国の対中経済依存は高く、中国を刺激して国内経済が大きなダメージを受けることを文政権は警戒している。

 日米2プラス2では、中国への脅威認識が強く示されたが、米韓2プラス2では中国への直接的な言及はなく、正に対照的だったといえる。ブリンケン国務長官は米韓2プラス2を終えて、本当は中国への脅威認識を共同声明に盛り込みたかったとの思いがあるのではないだろうか。そして、韓国との距離も感じた可能性もある。

Text by 和田大樹