米のファーウェイ狙い撃ち、困るのは誰? 中国が報復ならアップルに危機も

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◆無関係な企業にも影響が ビジョンなき制裁に苦言
 主要部品をアメリカのサプライヤーに頼っていることもファーウェイにとって不利という見方もあるが、APによればファーウェイは部品の国内生産に向かっている。中国への輸出には、米国内での5万2000人の技術系の雇用が直接結びついており、ファーウェイの自給が実現すれば、失業という形でアメリカに跳ね返ってくる。

 理論的にはファーウェイが転べばサムスンとアップルが得をすると思われているが、もし中国が報復を選べば、iPhoneの製造を中国で行っているアップルがとりわけ危なくなるとAPは指摘。中国政府が工場への配送物を止め、サプライチェーンの邪魔をすることもできるということだ。また、iPhoneを含むアメリカ製品の不買運動が中国国内で起きる可能性もあるとしている。

 ブルームバーグは、今回の措置ではアメリカだけでなく世界の企業に巻き添え被害が出るとする。またあからさまにファーウェイを攻撃することで、中国政府内のタカ派の力が強まり、一般民衆もアメリカが中国の経済的発展を押さえつけているという印象を持ってしまうと述べる。最終的に明白な目標を持ってファーウェイを叩くならまだしも、トランプ大統領のやり方ではアメリカの同盟国を遠ざけ、中国を怒らせて対立を深めるだけで、終わりが見えないとする。防衛力の強化、各国との連携、中国の勝手を許さない新ルール作りを主導するなどで、中国と平和的な共存を目指すべきだとし、ファーウェイを押しつぶすことは、戦略的な計算ミスだと断じている。

Text by 山川 真智子

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