中国製軍用ドローン、中東の戦場を飛び交う 米の輸出規制でシェア拡大

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 CASCによると、2014年以来、中国は30機以上の「彩虹4号」をサウジアラビアやイラクを含む国々に販売し、7億ドルを超える取引になったという。さらに同社は、現在、10ヶ国が「彩虹4号」購入の商談を進めているところだと述べた。

 昨年、中国は、アメリカ製のMQ-9「リーパー」とほぼ同等の無人武装機「翼竜2号」をアラブ首長国連邦に販売した。

 CASCの幹部の1人は、「近年、様々なタイプのドローンが戦場で頻繁に使用され、その価値と重要性が証明されつつある、そして軍部もそれに気づいている」と語り、「中国を含め、多くの国々がこれら無人の兵器システムの開発を加速している」と言った。

 習近平国家主席が政権を掌握しているこの5年間、中国は自軍のためにステルス戦闘機と貨物運搬機を配備するために軍事費を投じたが、同時に、パキスタンのような近隣の同盟国に対し、攻撃型潜水艦などの先進的な兵器の販売を強く推進している。

 兵器の販売総額では、中国は依然、アメリカ、ロシア、フランスおよびドイツの後塵を拝しているが、徐々にその差を詰めつつある。世界中の武器貿易を追跡調査しているストックホルム国際平和研究所によると、中国の兵器輸出は2008年から2012年の間、および、2013年から2017年の間に38%の伸びを記録した。

 イエメンで戦闘に巻き込まれて死亡する民間人の急増に対する批判の高まりによって、アメリカはドローンの販売を制限し、さらに諸外国に対し、レーザー誘導システムを有するドローンや武装ドローンを購入する際にはアメリカ政府の承認を得るよう強制した。

 ワシントンに拠点を置くシンクタンク、新米国研究機構は、イエメンでは240回以上のドローンによる攻撃によって、少なくとも111人の民間人を含む1,300人以上の人々が死亡したと推定している。

 しかし、中国のドローン販売は右肩上がりの成長を続けている。そのためアメリカでは、中国の兵器販売がアメリカに追い付こうとする事態を招いている自国の兵器販売の制約を解除すべきだという国内兵器メーカーからの圧力が高まっている。

 アメリカ議会の数人の議員がドナルド・トランプ大統領に対し、規制を緩和し、ゼネラル・アトミックスがヨルダンやアラブ首長国連邦に向けて武装した「リーパー」を販売できるように強く迫った後、政権は4月19日、アメリカの兵器メーカーは武装ドローンを含め、市場へ直接ドローンを販売してもよいとする許可を下した。

 兵器販売に際しては、依然、政府の承認と販売免許の取得が必要であり、人権の確保と兵器の拡散に関する検討を経た上、議会の承認を得る必要がある。

 本件についてゼネラル・アトミックスにコメントを求めたが、回答は得られなかった。

 中国は、アメリカや他の国々とは違い、兵器販売に関する定期的な発表を行っていないが、ドローンの目撃情報に基づけば、誰が中国の顧客なのかを突き止めることが可能だ。

 2015年10月、イラクの都市クートでは、当時の国防省が空軍基地で中国製のドローン「彩虹4号」の視察を実施した。
 
 ヨルダンのザルカ空港、パキスタンの空軍基地、および、シナイ半島やリビアとの国境近くにあるエジプトの数ヶ所の空軍基地では、中国製の武装ドローンが使用されている。

 アラブ首長国連邦南部のルブアルハリ砂漠の奥深く、「空虚な4分の1(一角)」と呼ばれる一帯には、謎に包まれた空軍基地がある。IHSジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー誌は1月、この空軍基地を撮影した衛星写真に3機の「翼竜2号」が写っていると報じた。

 ドローン研究センターによると、サウジアラビア王国の南部、イエメンとの国境付近にあるジザン空港では、アラブ首長国連邦が購入した偵察専用の「プレデター」数機の隣に2機の「彩虹4号」が停まっているのを偵察衛星が捉えたという。

 中東の国々以外では、ナイジェリアがイスラム派過激組織のボコ・ハラムに対抗するために中国製の武装ドローンを使用したことがある。

By JON GAMBRELL and GERRY SHIH , Associated Press
Translated by ka28310 via Conyac

Text by AP

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