独島エッセイコンテスト、韓国の中学生が金賞 「韓国領から肉眼で見えるから韓国領」

 韓国の英字紙『コリア・タイムズ』と東北亜歴史財団共催の「国際独島エッセイコンテスト」の受賞者が発表された。今年の課題は「韓国人にとっての独島の意味」で、金賞1名、銀賞2名、銅賞3名、特別賞6名が選ばれた。後日開催予定の授賞式にて賞金や盾などが贈られる。

 世界各国から英文エッセイを募集する同コンテストは今年で5回目を迎える。独島問題の歴史的背景を掘り下げ、日本の主張について事実を検証する機会を提供することを目的としているという。

【論旨:金賞「韓国の大切な土地」 キム・ヨーリム氏(中学3年生)】
 「日本は韓国より前に諸小島の存在を認知していた」「アメリカも独島を日本の領土と認識している」「韓国側の証拠に疑惑がある」とする日本側の3大主張は根拠がない。

 まず独島は韓国の鬱陵島から肉眼で見える。在日米軍が独島を日本の爆撃訓練場として使っていたが、韓国の抗議ですぐに独島を爆撃訓練場から除外した。また韓国が独島領有権の根拠とする安龍福の供述等の公式記録に対し、日本の文献にないとして疑うのは不当である。

 さらに数年前に韓国がこの問題を国際司法裁判所に持ち込むことを拒否したというが、これは皮肉。日本は別の領土問題を同裁判所に持ち込むことを拒否している。

【論旨:銀賞「独島は韓国人のアイデンティティーの一部」 アレサンドロ・ジェイド・エバルドネ3世氏(フィリピンの心理学教授)】
 独島は現在、韓国が鬱陵郡の一部として管理している。地理的に独島は韓国に近く(韓国の鬱陵島から90km、日本の隠岐諸島から157km)、鬱陵群から見えるが、日本からは見えない。

 また歴史的に韓国の主張は日本より先で、1500年前の新羅王朝に韓国領土だという記録がある。一方、日本は20世紀初期に韓国を植民地化したときから領有権を主張し始めたが、1945年の敗戦後に独島を日本の領土から除外した。

 地理的にも歴史的にも韓国の領土であり、植民地化のために過去に日本の領土の一部となっていただけである。そのため、国際司法裁判所に持ち込むことは根拠がない。

【論旨:銀賞「韓国の心にある諸小島」 リー・シジン氏(韓国の中学1年生)】
 日本は自国領土でないと認めていたが、突然立場を変えた。これは独島が日本固有の土地でない証拠である。

 日本の教科書には「竹島は日本固有の領土」で、韓国が不法占拠しているとの記載さえある。61%がこの教科書を使っているというデータがあり、日本の学生の少なくとも61%が誤った歴史認識をもつことは大きな懸念である。

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Text by NewSphere 編集部