【放射能汚染】日本の中古車130台をロシアが輸入拒否

 ロシア連邦消費者権利保護・福祉監督局ロスポトレブナドゾル(Rospotrebnadzor)は、そのホームページで、2013年に日本から輸出された130台以上の中古車について、ロシア本土への陸揚げを拒否したことを発表した。発表によると「2013年、ロシアは国内に持ち込まれようとした汚染貨物を165回にわたって阻止した。内容は中古車132台、車の部品33個だ」という。

 ロシアは、日本からロシアへ輸出される全ての貨物について、2014年も引き続き厳しい放射線レベルの監視を行うとしている。

【食料品への厳しい規制】
 日本から出荷あるいは太平洋で捕獲された魚も検査の対象だ、とロシア・タイムズが報じている。ロシア側は、「このような監視は、特に放射能汚染や流通に関する管理が甘いロシア極東の地域に重点を置く」と日本への規制強化を明らかにしている。

 日本からロシアへの魚の供給は現在、ロシア関税同盟が定めた放射性物質量の基準値を下回ることを証明する、日本の有力団体による書類の提出が必要だ。さらに、日本からの全ての食品は、放射性セシウムの値を調べる検査を受けなければならない。しかし今のところ、これらの条件に見合わなかった魚やその他の食料品はなかった、とロシアの各メディアは報じている。

【隣国の不安】
 福島第一原子力発電所の事故基から太平洋に流出したとみられる汚染水に対する不安が、ロシア税関による放射能汚染対策を強化させている、とボイス・オブ・ロシアは指摘している。

 ロシア・タイムズは、2011年3月の福島原発事故が1986年4月のチェルノブイリ原子力発電所事故以来、最悪の原発事故だと報じている。そして、福島原発事故基からの放射能による汚染水は、日本だけでなく、近隣諸国の人々と環境に大きな脅威だとしている。同紙は、東京電力が事故後、汚染水が海に流れ出したことをはっきりと認めていないことを取り上げ、汚染水漏れが明らかになった後も2013年7月まで、その対策を講じることができなかったことを批判している。

Text by NewSphere 編集部