ChatGPTのアプリストア開店 その可能性と課題とは

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 対話型AI(人工知能)「ChatGPT(チャットGPT)」の開発で知られるオープンAIが10 日、さまざまな企業や開発者がカスタマイズしたチャットアプリを入手することができるGPTストアを開設した。

◆カスタムアプリの可能性
 オープンAIは2ヶ月前にGPTの導入を発表。GPTは、ユーザーがChatGPTを目的に合わせて自由にカスタマイズしたバージョンで、特定のニーズを持ったコミュニティでの活用が想定されている。たとえば、企業の中でイントラ的に利用したり、数学を学んだり、料理について聞いたりとさまざまなニーズが考えられる。

 今回新たに開設されたGPTストアは、アップルの「アップストア」に似たような雰囲気の見た目。ハイキングアプリのオール・トレイルが提供するハイキングの計画をサポートするGPTや、ロゴデザインに特化したGPT、外国語の論文のURLかPDFを入力すると日本語での解説が得られるGPT、タトゥーのデザインを生成するGPTなど、アカデミック関連からライフスタイル関連まで多様。ChatGPT活用の幅広いユースケースが示されており、AIチャットボットの新たな可能性を感じさせる。

 ヴァージの記事は、昨年11月のGPT開発プログラムの始動から、300万以上のGPT(チャットボット)が生成されたとオープンAIが発表したことを伝えている。当初はGPTストアのオープンは11月の予定であったが、何度か延期され、今月ようやく開設に至った。現在GPTを構築・利用できるのは、ChatGPTの有料ユーザーのみと限られている。また、同社は、ユーザーのエンゲージメントの高さに応じてGPTクリエイターが報酬を得ることができる収益シェアプログラムも計画している。詳細は未定だが、第1四半期内にはプログラムが開始される予定だ。

Text by MAKI NAKATA