印スマホ市場、サムスンと中国メーカーがしのぎ 注目されるグーグル、現地キャリアの5G端末

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 香港の調査企業「カウンターポイント・リサーチ」が10月下旬に発表したレポートによると、2020年第3四半期のインドのスマートフォン出荷台数シェアは、「サムスン」が24%で首位に立った。サムスンが四半期ベースで首位に立つのは2018年第4四半期以来のことで、2位「シャオミ(小米科技)」(23%)との差はわずか1%。サービス開始を控える5G、国内メーカーの最新の動きなども考慮に入れながら、インドのスマホ市場の行方を占ってみたい。

◆前期比でシェアを落とした中国メーカー
 新型コロナウイルス感染症拡大前は、インドのアナリストや業界関係者の間ではインドのスマホ市場で中国メーカーの勢いが衰えることはない、という見方が根強かった。実際に今現在も「シャオミ」をはじめ、「Vivo」「OPPO」「Realme」などの中国メーカーの安価なスマホは人気があり、シェア争いで上位を占めている。

 しかしながら、感染症拡大防止策でインド政府が3月にロックダウン(全土封鎖)を実施した影響でサプライチェーンが混乱。さらに6月に発生したラダック印中衝突に端を発する対中感情の悪化、安全保障上の理由による中国アプリのブロック、税関での中国からの輸入品のチェック体制強化など、目下、中国メーカーを取り巻く環境は悪化の一途だ。カウンターポイント社だけでなく、別の調査企業「カナリス」のレポートでも「シャオミ」と「Vivo」は前期比でシェアを落としていることから(シャオミ30.9%→26.1%、Vivo21.3%→17.6%)、中国メーカーにとってインド市場が引き続き「独壇場」であり続けられるかどうかは不透明な状況になっている。

Text by 飯塚竜二

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