折りたたみスマホへの認識変えるか Foldから進化を遂げたGalaxy Z Flip サムスンの挑戦

Jeff Chiu / AP Photo

♦︎久々の革命的デバイス
 近年のスマホはひととおりの機能を搭載しきっており、新機種による差別化は年々難しくなってきている状況だ。一般の消費者が高価なモデルに手を出さなくなりミッドレンジが売れる傾向のなか、サムスンは折りたたみという新機軸で高価なモデルのテコ入れを図る。本機は1380ドル(約15万2000円。国内価格未定)と、かなりハイエンド寄りの価格設定だ。APはZ Flipについて、新しもの好きの人々に訴える機種だと捉えている。完全に折りたたんで小型化するだけでなく、画面を少しだけ折り曲げた状態で机に置くことができるため、動画などを快適な姿勢で視聴できるようになった。

 PCワールド誌(2月14日)はスマートフォンの概念を一新したiPhoneになぞらえ、革命的なデバイスだとの評価を贈っている。「2007年にiPhoneを手にしたときは、スマートフォンの未来がやってきたとすぐに直感したものだ。Galaxy Z Flipにも同じ感覚を覚える」と記事は述べている。記者はファーウェイやサムスン製などさまざまなスマートフォンを使ってきたが、どれもまるで映画に出てくる作りもののように感じたという。スマホの概念を変えてくれるほどの製品にはめぐり会ってこなかったが、Z FlipははじめてiPhoneの「スライドでロック解除」を指でなぞったときのような感動をもたらしてくれると記者は感じたようだ。

♦︎折りたたみの浸透なるか
 折りたたみ式スマホといえばその構造上、強度が気にかかるところだ。昨年秋にGalaxy Foldが発売された際には、画面破損の事例が相次いだとAPは振り返る。2000ドル(国内では税込24万円)という高価な価格に品質が追いついておらず、ユーザーの失望を招いてしまった。サムスンによるとZ Flipはヒンジ部分にファイバーを追加し、構造を強化すると同時にほこりの侵入を防いでいる。

 ザ・ヴァージ誌(2月12日)は「サムスンのGalaxy Z Flipは、折りたたみ懐疑派に対する勝利への一歩だ」と述べ、本機によって折りたたみへの認識が向上するのではと見ているようだ。折りたたみ式が今後流行するかについては意見が分かれるところだが、記事は過去にもサムスンが新境地を切り拓いてきたと指摘する。大型ディスプレイを搭載した初代Galaxy Noteの発売時には賛否が割れたが、現在では同様のサイズの採用はもはやメインストリームとなった。

 ちなみに背面の小型ディスプレイは、メインカメラを使った自撮りの際のモニターとしても活躍する。通常の自撮りはスペックの低いインカメラに頼ることになるが、背面の小型モニタのおかげでメインカメラによる高画質の撮影が可能となる。このことから、明らかにインスタグラムやユーチューブへの投稿を意図して作られた一台だと同誌は分析している。なお、インカメラは他のGalaxyシリーズに倣ってパンチホール型を採用しており、醜いノッチがないのも長所だと同誌は述べている。

 小型折りたたみスマホの未来を占うGalaxy Z Flipは、2月下旬にauから登場する予定だ。

Text by 青葉やまと

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