iPhone電池交換にユーザー殺到も「要交換」は1割 修理業者は商機に積極姿勢

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 昨年、ソフトフェアテスト企業がベンチマークテスト結果を公開したことに端を発するiPhoneバッテリー問題。この問題を受けてアップルはパフォーマンス低下の可能性のある機種のバッテリー交換サービスを始めたものも、問題が収束する気配はまだない。その一方で、iPhoneの修理業者はバッテリー問題をビジネスチャンスと捉え、攻勢に出ている。

◆バッテリー交換は一苦労
 ビジネスインサイダーによると、現在アメリカ各地のアップルストアにはバッテリー交換を求めてユーザが殺到している。各ストアには技術的知識が豊富な店員が製品のトラブルに応対する「Genius Bar」が設けられているが、店舗によっては数時間待たされることもあるという。

 こうした待ち時間を我慢して、ようやくGenius Barの順番がきても安心できない。というのも、現在iPhoneバッテリーは品薄状態だからだ。店員にバッテリー入荷の手配をしてもらっても、店舗に届くまで2~3週間はかかる。iPhone 6 Plusに至っては、3~4月まで待つことになる。同機種のバッテリーは、メーカーが製造を停止してしまっていたからだ。

 ついにバッテリーを交換できたとしても、まだ油断はできない。アメリカ中西部のGenius Barで接客するあるアップルストア店員は、「バッテリー診断に基づけば、本当にバッテリー交換が必要な端末は、ご注文を受けたもののうち10%にも満たないことをぜひお伝えしたいです」と述べる(ビジネスインサイダー)。なお、バッテリー交換が不要な端末の場合、パフォーマンスはほとんど向上しない、とのこと。

Text by 吉本 幸記