「インドの森の男」40年木を植え続け、死にゆく島を楽園に

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♦︎映画化は三度
 地道に苗木と種を植え続けるパイェン氏の行動に、各種メディアからも注目が集まる。ヒンドゥー紙によると、近郊のジョルハート市で活動するジャーナリストの目を引き、2010年に地元紙に記事が掲載された。これを皮切りに取材が殺到し、黙々と木を植える氏を追った記事や番組などはこれまでに数百を数える。

 映画化は三年連続で行われた。2012年に地元製作のつつましいドキュメンタリー作品にまとめられ、翌年にはドキュメンタリー映画を専門とするアーティ・シュラヴァスタワ監督が別のタイトルの題材に起用した。

 さらに同年、ダグラス・マックマスター監督がパイェン氏の森を扱った短編映画を製作している。メディウム誌によると絵本も出版されているなど、氏の活動は今日では多くの人に認知されるところとなった。

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Text by 青葉やまと