太平洋の「ゴミの渦」、日本など漁業先進国のゴミが大半占める

The Ocean Cleanup

 北太平洋の中緯度には、北太平洋亜熱帯循環という還流があり、中心部には「太平洋ゴミベルト(NPGP)」と呼ばれる海洋ゴミが集まる海域がある。ここに大量に溜まったプラスチックなどが環境問題を引き起こしているが、最近発表された論文で、そのゴミの主要な出所の一つが日本だと指摘されている。

◆生態系の破壊も 漁具による汚染深刻
 この論文を発表したのは、オランダの非営利団体「オーシャン・クリーンアップ」の研究者たちだ。NPGPに関してはこれまでにも広く記録が残されており、プラスチックの大量使用と海洋投棄の影響を示すシンボルとなってきた。

 一般に、プラスチックごみの大部分は沿岸の都市や河川から海に流出しており、海岸線や陸地に近い海底に蓄積していると考えられている。よって、多くのゴミ監視プログラムや地域の清掃活動などでは、海岸などから収集されるプラスチックごみに焦点を当ててきた。

 一方、論文の研究者たちは沖合域では海洋由来のプラスチックのほうが汚染への寄与が高いことを見つけた。船舶に由来するすると思われるペットボトルは無人島に堆積し、太平洋の離島には放棄、紛失、その他の理由で廃棄された漁具が堆積している。

 海洋自然保護団体オーシャン・コンサーバンシーのイングリッド・ギスケス氏によれば、海洋で放置、紛失、廃棄された漁具はゴーストギアとも呼ばれ、放置された網1つで、平均50万匹のエビ、カニなどの無脊椎動物や1700匹の魚、4羽の海鳥が死ぬと推定される。漁具は時間とともにマイクロプラスチックに分解され、海洋の食物連鎖に侵入し有毒物質を浸出するという。(ガーディアン紙

Text by 山川 真智子