赤身肉、週2食以上で糖尿病リスク上昇か 米研究

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◆世界の健康を蝕む2型糖尿病
 ガーディアン紙(10月19日)は、「2型糖尿病は世界で最も急速に増加している主要な健康脅威の一つである」と指摘する。世界保健機関(WHO)によれば、その有病率は過去30年間、あらゆる場所で急激に上昇しているという。

 ただし注意点として、日本人が赤身肉を食べると糖尿病のリスクが増すということを直接的に示した研究ではない。ニューヨーク・タイムズ紙(10月20日)は、今回の研究は赤身肉を食べることが直接2型糖尿病の原因になるということを示したものではなく、赤身肉を食べる量と病気のリスクとの関連を示したにすぎないと補足している。

 また、参加者の80%以上が女性であり、90%が白人であった。アジア系とヒスパニック系の参加者が少なかったことから、研究ではこうした人種については、赤身肉と2型糖尿病との間に弱い関連が発見されたにとどまる。

 ロサンゼルスのNPO医療法人であるシダーズ・サイナイのルチ・マサー博士(内分泌学)は、同紙に対し、「赤身肉を多く食べ、糖尿病になりやすい人は、肥満度が高く、運動量が少ない傾向があり、喫煙者である可能性が高い」と述べ、赤身肉以外の生活習慣の影響を指摘している。

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Text by 青葉やまと