なぜ若い世代のがんが増えているのか? 50歳未満、30年で8割増

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 1月に腹部の手術を受け療養中だった英王室のキャサリン妃は、自身ががんと診断されたことを公表した。42歳の若さでキャサリン妃ががんを患っていることに、多くの人々が衝撃を受けたが、実は近年、各国でがんと診断される若い世代が増えている。

◆早期受診も原因? 若い世代のがん増える
 医学誌BMJジャーナルに昨年発表された研究結果によると、世界で2019年に診断された14歳から49歳のがんは、1990年から80%も増加した。

 若いがん患者のための特別な診療所を運営している、英バーミンガム大学のアンドリュー・ベッグス教授も、45歳以下で何らかのがんと診断される人が増えていると指摘する。増加の理由の一つに、以前より早い段階でがんを発見できるようになったことがあるという。また、上の世代と比べ、若い世代では自分の健康についての意識が高まっているため、早期の症状が現れ始めた段階で、受診する傾向にあると説明している。(ガーディアン紙

Text by 山川 真智子