性暴力、窃盗目的ではない? 謎の注射攻撃、仏で頻発 麻薬検出のケースも

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 日本よりも一足早く通常の生活に戻った欧州でここ最近、目的不明の事件が増え物議を醸している。とくに多発しているのが人混みで注射される被害だ。そのほか、有名ブランド、モエ・エ・シャンドンのシャンパンへの麻薬混入事件も持ち上がっている。

◆知らぬまに注射される被害
 ディスコや音楽フェスなど人が多く集まる場所で気づかぬうち腕や脚に注射されるという被害は、昨年秋ごろから主にイギリスやアイルランドで報告され、「ニードル・スパイキング」などと呼ばれてきた。その数は、2021年9月から今年1月までで1300件に上るという(TF1、5/11)。同様の被害は欧州大陸にも広がりを見せ、春から急増したフランスでの被害例はすでに500件近くを数える(TF1、6/6)。

 被害者らは皆ほぼ一様に局部の強い痛みで被害に気づいている。その症状はさまざまで、痛みのほか、最も多いのは激しい吐き気や寒気、冷や汗、めまいなどだ。また、なかには全身の力が急激に抜けたり、意識を失ったり、血圧の急上昇、視界のぼやけなどを経験する人もいる。(TF1、5/6)

Text by 冠ゆき