日本もスウェーデンと同じ罠に? コロナ対策失敗は「例外主義」が生む過信

4月の首都ストックホルムの街の様子|Andres Kudacki / AP Photo

 スウェーデンはロックダウンを行わず、緩い規制と国民の責任感でコロナのパンデミックを乗り越えるという独自の方針を選択し、世界から注目を浴びてきた。一時は感染も落ち着き、スウェーデン式は正しかったという声も出たが、ここへ来て感染が再拡大している。いまや国王までもが認める同国の失敗は、何が原因だったのだろうか。

◆感染再拡大深刻 スウェーデン式は限界か?
 スウェーデンのカール16世グスタフ国王は、テレビ演説でこれまで取ってきたコロナ対策は「失敗だったと思う」と発言した。ステファン・ローベン首相も国王の発言に同意し、たくさんの死者が出たという事実は失敗というほかはないと述べた(BBC)。スウェーデンでは感染者数が39万人、死者は8200人以上となっており、ほかの北欧諸国と比べ大きな被害となっている。

 ブルームバーグによると、非難のほとんどは同国のコロナ対策を指揮する疫学者、アンダース・テグネル氏に向けられており、最近の世論調査でも同氏と保健当局への支持は低下している。ストックホルムの集中治療室はほぼ満員で、人々の不満も高まっているという。

 もっともテグネル氏は、ロックダウンを回避したスウェーデンの全般的な戦略をいまでも擁護している。マスクについても効果ありという証拠はないと主張し、スウェーデンはマスクなしの日常生活を続け、レストラン、商店、ジムもすべて営業している稀な国の一つだと述べる。地元テレビ局のインタビューで同氏は、パンデミックの第2波の激しさには驚いており、いまが限界に近づいていることは認識していると述べた(ブルームバーグ)。

Text by 山川 真智子