パリの激動と新型コロナ……人気和食店「Shu 修」が語る向かい風

Satomi Iwasawa

 6月に入り、フランスでは、新型コロナウイルス感染対策のために2ヶ月以上続いたレストランやカフェの営業停止が緩和された。ただし、パリでは現在の感染状況から、まだテラス席のみの再開だ。長期の閉鎖により打撃を受けている店は多い。パリで10年続く人気の和食レストラン「Shu 修」の料理人兼店主が、コロナ禍における経営について率直に語ってくれた。

◆3月中旬の突然の営業停止 整理に追われた
 鵜飼修さんは、パリのなかでもとりわけお洒落でショッピングも堪能できるエリア、サン・ジェルマン・デ・プレからほど近い場所に、串揚げ専門店「Shu 修」を構えている。若い人たちにも気軽に串揚げを楽しんでほしいとの思いから高級店ではなく、かといって下町風の店でもなく、気品ある洗練された店を作り上げた。座席数30で夜間のみ(月~土)営業し、パリ市民や世界中からやってくる観光客で年中予約は絶えない。

 レストランの閉鎖措置の知らせがあったのは、3月中旬の土曜日。店内が客でにぎわっていたときで、その日の24時で閉鎖と言われ驚いた。前日の金曜日は、全国で休校実施というニュースが流れていた。

「飲食店閉鎖の措置もそのうち取られるだろうとは思っていました。でも少なくとも、あと1週間ほどは営業できるだろうというのが業界内での見方でしたので、心の準備がしっかりできていなくて慌てました」。鵜飼さんは、そう振り返る。

 月曜日には店にあった食材を整理し、掃除も1人でした。入っていた予約はすべてキャンセル。そして翌日、不要な外出以外は控えるようにというロックダウンが発表された。

Text by 岩澤 里美

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