コロナ治療、人工呼吸器より血液浄化器が必要か 中国新研究

Hannah A. Bullock, Azaibi Tamin / CDC via AP

◆鍵は赤血球?
 中国の専門家は、マラリアの薬として知られるクロロキンが、Covid-19感染者の治療にある程度の効果をもたらしたことを認めた(新華社、2/17)。その後、他国もクロロキン使用に踏み切るところが出てきた。フランスにおいては、マルセイユのラウー医師らの強い推奨により、3月23日からCovid-19感染者治療への使用が許可されている。マラリアは原虫が赤血球を栄養にする感染症であり、同医師に賛同するFBグループ『ディディエ・ラウー対コロナウイルス』にも4月12日、メンバーのひとりが「(4/10発表の中国の)研究は、(新型コロナ)ウイルスに対するクロロキンの効果の理由も説明するものとなるであろう」とコメントしている。

 アメリカ食品医薬品局が10日、呼吸不全で集中治療室に入れられた18歳以上のCovid-19患者に、血液浄化器を利用した治療を許可したが、これも、同研究の内容に沿うものと言えよう。

 近いうちに、各国の医療機関は人工呼吸器よりも血液浄化器を備える必要が出てくるかもしれない。そのときは日本にも素早い対応を期待したい。

Text by 冠ゆき