「一人っ子政策」の影響に苦しむ中国 噛み合わない指導部と地方政府

AP Photo / Andy Wong

 将来的な人口構成上の危機と高齢化社会を見据えて、中国指導部は国内の夫婦に対し、もっと多く子供を産むように促そうと躍起になっている。

 ところが官僚たちは、そういった指導部の意向をまったく気にも留めていないようだ。最近、中国の行政当局が法律の文言を厳格に適用し、3人目の子供をもうけた夫婦に対して罰金を科したことが大きな話題を集めた。

 予算獲得にひたすら貪欲で、とっくに時代遅れとなった「一人っ子の政策」に違反したカップルを今なお厳しく罰し続ける人口管理部門の公務員の対応により、国民は怒りを掻き立てられ、人々のあいだに激憤が巻き起こった。

「国家は必死になって出産を奨励しています。それにもかかわらず、地方政府が求めているのは金だけです。その結果、このような馬鹿げた事態が起きています」と、ウェイボー上で「リャンペン」の名前で執筆活動を行うコラムニスト・政治コメンテーターは書きつづっている。

 またジャーナリストのジンウェイ氏も、自身のウェイボー・アカウントに次のように投稿した。「誰もが低い出生率に危機感を募らせるなか、地方政府はお金を徴収することにしか関心がありません。ここまで政策が支離滅裂な国を、私はほかに知りません」。

 そんななか、ここ最近のホットな論争の渦中にあるのはワン夫妻だ。夫妻は2017年1月に3人目の子供をもうけたが、その直後、山東省の地方当局から「社会扶養費」の名目で6万4,626元(約105万円)の罰金を支払うよう命じられた。数度にわたる期限が過ぎても夫婦は支払に応じなかったが、先月になって、ワン氏の一家すべての銀行預金、総額2万2,957元(約37万円)が凍結された。それをすべて支払いに充てたとしても、まだ罰金の支払不足残高が残る状況だ。

Text by AP