ベイルート発:おもちゃのレゴで戦禍の街を修復しよう

ベイルート、ガイタウィーストリートのアートインスタレーション写真撮影:2013年3月28日フェースブックより

著:Dalia

 ディスパッチ・ベイルートという名のレバノンのアート集団は、おもちゃのレゴブロックを使って、​戦火を受けた​首都ベイルート​の街​を「修復」していく運動で一躍有名になった。

 ディスパッチ・ベイルートは 、この運動を「小さな希望のブロック」と呼んでいる。この運動は一時しのぎのものに過ぎないが、彼らはこう記している。 「ベイルートの街は今、破壊され、そのまま放置されている。 私たちは一時的であっても​、独創​的なアート​をこの町のメッセージとして発信することによりベイルートを印象付け​たいんだ」

                                                                                                                 

 ディスパッチ・ベイルートは、リア・タッソとパメラ・ヘイダムスによって 結成された。二人は、ドイツ人アーティスト、ヤン・フォアマンがプラスティックの組立ブロックを用いて壊れた壁の穴を修復しているのを見て、それに着想を得た。

 この活動を始めた背後にある一番の動機は、 1990年に15年続いた内戦​が​終結​し、その​後​の復興事業において​歴史遺産の再建よりも歳出削減を優先する政府の​姿勢​への疑問だった。学者のマルワン・ガンドゥールとモナ・ファワズは2010年にこう書いている。政府の公言している「復興計画」は、ベイルート再建の原動力になっていない。政府がやっていることは「首都を戦火による破壊前の状態に戻すことよりも、むしろ破壊の方向に向かっている」つまり、「戦火により消滅した市街地は荒廃した状態のまま放置された」のである。

 この窮地を救うのは芸術だとの思いから、ディスパッチ・ベイルートはその役に立ちたいと願った。 グローバル・ボイスに対し、ヘイダムスは次のように説明する。

 ベイルートは昔の面影を失ってしまいました。私たちはそんな街を変えたいと思いました。ベイルートの銃弾の穴や、壊れた階段や通りを、楽しいやり方でよみがえらせたいと思ったのです。戦時中に育ったために希望を持つことができなかった人々に、子ども時代や昔の思い出を語る機会を与えたいのです。レゴブロックを配って、私たちと一緒に自分たちの街を作るよう誘いました。

 しかし、街が壊されたように、作品もひどい扱いを受けることになることが、すぐに明らかになった。

Text by Global Voices

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