「息苦しい」スペイン、ポルトガルに猛烈な熱波 46℃超えも

AP Photo / Bob Edme

 南ヨーロッパを猛暑が襲い、熱波の影響で過去最高記録に迫る暑さとなっている。この熱波は、数日間続く恐れがあり、ポルトガル、スペインでは住民や観光客が日陰で休んだり、ビーチに集まったりする様子が多く見られた。

 この極端な暑さは、アフリカから高温の空気が流れ込んだことが原因とされる。暑さと同時に、サハラ砂漠の砂塵も大量に飛来している。

 ポルトガルは4日、国内の半分以上の地域に対し、健康上の注意を促す特別警報を発表した。その日の気温は46℃に達した。同国で記録された最高気温は、2003年の47.4℃である。

 スペインでも、セビリア、ウエルバ、バダホス、コルドバで45℃の暑さに達するとみられたため、南部の地域に高温警報が発表された。同国では2017年7月に、コルドバで国内観測史上最高気温となる46.9℃を記録した。

 4日、ポルトガル南部にあるエヴォラには、人影はほぼなかった。ディアナ神殿と呼ばれるローマ時代の遺跡にも、わざわざ写真を撮りに訪れる観光客はほとんど見られなかった。

 観光客のポール・スネル氏は、「とんでもない暑さだ」と言う。「カナダから来たが、こんな暑さは経験したことがない。さっき水浴びをしてきたところだが、こまめに水分を補給しなければ」

 また、土産物店店員のフランシスカ・セラーノ氏は、「ここは昔から暑い地域だが、空気が淀んでいるようで、息苦しい」と言う。

 夜間もそのような息苦しさが続いたバルセロナのイベリア半島では、地元住民が家族や友人と連れ立って夜のビーチに駆け込んだ。さらに汗をかいた観光客も大勢押し寄せた。

 ビーチまでは行けず、広場の大きな傘の下で冷たいものを飲んだり、水飲み場の水で顔や首を冷やしたりする人の姿も見られた。外出をあきらめ、自宅にこもった人もいる。

 保健当局は、特に高齢者や子供に向けて、極端な暑さにより起こり得る危険について、注意を呼びかけた。

 スペインは、通常であれば温暖湿潤な北西部のガリシア地方を含め、その他の地方も強烈な日差しと熱波に襲われた。

 猛威を振るった熱波により、ポルトガルでは8ヵ所で、各地方の最高記録を更新する暑さとなった。スペインの関係当局によると、熱波の影響で、バルセロナで1人、同国南部のムルシア地方で1人、合計2人の男性が死亡した。

 ポルトガルでは、暑さと乾燥のせいで山火事も複数件発生している。

 ポルトガル南部アルガルヴェ地方の町、モンシーケ付近では1,000ヘクタールが燃える山火事が発生した。この最大規模の山火事で、消防隊員約700人と消火飛行機10機が消火活動を行った。

 ポルトガルのマルセロ・レベロ・デ・ソウザ大統領は、「この極端な暑さは、とても深刻な状況にある」と述べた。

 世界気象機関によると、ヨーロッパ大陸諸国でこれまでに観測された最高気温は、48℃。1977年にギリシャで観測された記録だ。

 アフリカから高温の空気が流れ込んでいることで、砂塵が飛来し、空の一部が黄色く染まるといった影響も出ている。予報では、この空気の流入は数日間続く見込みだ。

 猛暑はヨーロッパ全域に広がり、北部のスウェーデンやイギリスにも及んでいる。イギリスの気象機関によると、今年の7月はこの100年で3番目に暑い月となった。

By JOSEPH WILSON, Associated Press
Translated by t.sato via Conyac

Text by AP