スメハラに加齢臭、においに敏感な日本は変? 体臭チェック商品に首を傾げる英米紙

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 コニカミノルタから、体臭をチェックする「クンクンボディ」なるものが発売された。アメリカやイギリスの大手メディアが取り上げ、日本が開発した摩訶不思議なデバイスを驚きとともに伝えている。

◆においに敏感な日本ならでは?
 日本の電気機器メーカー、コニカミノルタがこのほど、体臭をチェックするデバイス「クンクンボディ」の先行発売を開始した。スマートフォンのアプリと連動する手のひらサイズの装置で、体臭を測定した後、スマホのアプリで臭いの種類や度合いをチェックできるという。臭いの種類は、「汗臭」、「ミドル脂臭」、「加齢臭」の3種類。これを10段階で表示してくれる。

 自分の体臭は、とかく自分では気づけないものだ。そうしたことから、体臭を客観的に知らせてくれるこんなデバイスを心の中で密かに求めていた人は少なからずいたのではないだろうか。しかし、実のところそれは、日本の文化ならでは、なのかもしれない。

 この「クンクンボディ」、日本以外の国で発売する予定はないという。にもかかわらず、ガーディアンウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)など、英米の大手メディアがこぞって報じ、日本の摩訶不思議なデバイスとして話題になっている。

 これらの記事は一様に、日本の文化がいかににおいに敏感か、ということを伝えている。ガーディアンは、コニカミノルタが「クンクンボディ」を開発した理由について、日本人が特ににおいに対して敏感であるため、と解説。デイリーメールは、「日本は清潔さを子供のうちから教え込まれており、ある意味、美徳とされている」と説明している。

◆「スメハラ」、英語なのに英語圏にはない概念
 興味深いのは、ガーディアンもWSJも、日本語には「スメハラ」という言葉があって、「スメル・ハラスメント、つまり不快なにおいで他者を困らせること」だとわざわざ説明していることだ。ということは、「スメル・ハラスメント」は英語の「smell」(におい)と「harassment」(嫌がらせ)から来ているものの、英語圏には「スメル・ハラスメント」という概念がないということだろう。また「加齢臭」についても、ガーディアンは「kareishuとは老齢のにおいという意味で、一般的に2-ノネナールに関連づけられるにおい」と説明し、WSJは「一部の中年男性の特徴でもある、傷んだ食用油のにおい」といささかショッキングな表現で説明しており、英語圏には「加齢臭」という言葉が存在しないことが分かる。

 デイリーメールはさらに、日本では企業ぐるみでにおいの対策に取り組んでいる、と事例を紹介した。例えばメガネの製造・販売を行うオンデーズは、服装規定や人事評価ににおいに関する項目を設けており、ソフトバンクは、社員40人を男性化粧品のマンダムが開催する体臭やデオドラントに関するセミナーに参加させた、と伝えている。こうした取り組みは、日本ほどにおいを気にしない欧米からは驚きで受け止められているようだ。

◆体臭が気になるのは洋の東西を問わないが……
 デイリーメールのコメント欄には、自分の周りの体臭がキツイ人に関する体験談が書かれており、当然ながら欧米人も体臭を気にすることがうかがえる。ただし、日本人のように「自分の」体臭を気にするのではなく、気になるのはあくまでも「他人の」体臭のようだ。「これを使えば、娘の靴がとっても臭いって分からせることができるのに」といった書き込みもあった。また、「もし自分の体臭が気になったら、私なら家族とか友達に正直に言ってもらう」といったまっとうな意見もあった。

Text by 松丸さとみ