軍用機史上に輝く高速機20選 マッハ15目指す最新実験機から50年代の名機スーパーセイバーまで

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◆コンベアF-106 / Convair F-106
最高速度:時速2456キロ、航続距離:2963キロ
F-102デルタダガーを進化させた全天候型迎撃機。レーダー性能やミサイルの搭載数などでリードしていた前掲のF-4ファントムと比較すると、こちらはスピードと操縦の容易さが売り。実戦に投入されることはなかったものの、1950年代当時に戦闘機の限界を探る上で重要な役割を果たした。アメリカ空軍博物館に展示されている退役機には奇跡のような逸話が。訓練中に制御不能となりパイロットが緊急離脱したのち、自動操縦装置が無人状態での胴体着陸に成功。簡単な修理を受けたのち、何事もなかったかのように現役復帰を果たした。

◆ユーロファイター・タイフーン / Eurofighter Typhoon
最高速度:時速2494キロ、航続距離:2897キロ
スクランブル発進に対応し得る安価で信頼性の高いモデルとして、1994年からヨーロッパで導入が始まった戦闘機。ドイツ、イタリア、スペイン、イギリスが開発と資金提供で協力したほか、サウジアラビアなどが技術協力している。2011年にはNATO加盟国が実戦で使用。多くの機能が音声認識でコントロール可能であるほか、各種情報がヘルメット内の表示器(HUD)に表示されるなど、最先端のテクノロジーが導入されている。

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>次ページ 粗末な出来と思われていたが、蓋を開けてみると完成品は20世紀屈指の戦闘機であった名機が登場




Text by 青葉やまと