人間にとって危険な生物ランキング、1位による年間犠牲者は75万人

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7位:ツェツェバエ
年間犠牲者:1万人

ツェツェバエは、イエバエと同じくらいの大きさの小さいハエ。このハエには吸血性があり、寄生虫であるトリパノソーマを持っている場合には人や家畜に重大な病気をもたらす。人に感染した場合はアフリカ睡眠病、家畜に感染した場合はナガナ病を引き起こす。アフリカ睡眠病は、病状が進行すると睡眠周期が乱れてしまい、日中でも朦朧とした状態となる。そして昏睡状態に陥ったのち死に至る疾患である。ツェツェバエはサハラ以南のアフリカに生息。コンゴでは、アフリカ睡眠病で死亡する人数はエイズなどのほかのどの伝染病の死亡者数よりも多いという。

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6位:サシガメ(刺亀虫)
年間犠牲者:1万2000人

カメムシの一種だがサシガメは肉食性で、おもに昆虫などを捕らえる。なかには人などの脊椎動物から吸血する種もあり、シャーガス病の原因となる感染症を運ぶことがある。この感染症はトリパノソーマと呼ばれ、ツェツェバエが媒体となるアフリカ睡眠病の原因ともなる。アメリカ大陸に住むブラジルサシガメでは、刺した際に傷の周りにおとした糞に含まれた原虫がその傷口などから入ることでシャーガス病を発症させる。シャーガス病は心臓機能低下、心肥大、脳脊髄炎などを引き起こす。

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Text by 西尾裕美