6位ジョギング、3位サッカー…「寿命延ばす運動」ランキング 1位は9.7年も

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◆チームで楽しむほど長生きにつながりやすい
 スポーツの種類によって、なぜこのような差違が生じるのか? 秘密は「チームスポーツ」というワードにある。大勢あるいは複数人で交流する社会的なスポーツほど、寿命向上への貢献度が高い。

 8位となったジムは健康向上のため人気だが、どちらかというとトレーニングマシンを使い、個人で寡黙に取り組む運動が主流だ。また、7〜4位の美容体操・ジョギング・水泳・サイクリングも、基本的には単独で楽しむスポーツとなる。米ニューヨーク・タイムズ紙は、社交的スポーツのプレーヤーたちが、「ジョギング、水泳、サイクリングなど、健康的ではあるが孤独になりがちな活動をしている人よりも、長生きしていた」と指摘する。

 研究の共著者であり、セントルーク・ミッドアメリカ・ハート・インスティテュートの心臓専門医であるジェームズ・オキーフ博士は、米タイム誌に対し、「社会的なつながりは、精神的・肉体的な幸福と長寿の両方の面で、長く健康的かつ幸せな人生を送るために、おそらく最も重要な特性であることが知られてきています」と語った。

 もっとも、本研究は個人スポーツの楽しみを否定するものではない。米フォーブス誌に寄稿したブルームバーグ特別教授制度のスティーブン・サルツバーグ教授は、既存の研究をもとに、75歳以上の人では座っているよりも活発に行動する方が、健康寿命が1〜1.5年延びるとも紹介している。個人スポーツであっても、運動しないよりはずっと良いことは確かだ。

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Text by 青葉やまと