世界の成功者たちは何時間寝ているのか よく眠ったほうが収入アップ?

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◆自分に合った睡眠サイクルを
 もっとも、睡眠と収入の関係の捉え方には諸説あるのが現状だ。米CDC(疾病予防管理センター)のデータでも睡眠時間と収入は正の相関関係にあることが示されているが、その背景については解釈が割れている。各家庭を収入別に4つのグループに分けたところ、収入が上位のグループほど、夜間に6時間以上の睡眠を取っている家庭の割合が多いことが確認された。ワシントン・ポスト紙はこの調査結果に触れ、収入が少ない家庭ほど仕事を掛け持ちせざるを得ないため、十分な睡眠を確保できずにいるためではないかと分析している。ここまで紹介してきた「良い睡眠習慣が生産性を上げる」という解釈とは因果関係が逆転しており、収入によって睡眠時間が決定するという捉え方だ。

 また、体質によっては短い睡眠でも成果を出せる人が例外的に存在する。全人口の1〜3%ほどは、短時間睡眠で有名なサッチャー元英首相に因んで命名された「サッチャー遺伝子」と呼ばれる遺伝子変異体を体内に持つ。インク誌は、こうした人々であれば限られた睡眠時間で正常なパフォーマンスを発揮できると説明している。米トランプ大統領がここ数十年ほど一日に3〜4時間しか寝ていないほか、フィアットの経営を再建したことで知られるカナダ人実業家のセルジオ・マルキオンネ氏は朝3時半に起床して市場の動きをチェックしており、スタッフからは「1週間の8日目の日を発明した」と恐れられるほどの仕事中毒だ。一方、米ヤフー元CEOのマリッサ・メイヤー氏は4時間睡眠で激務をこなしていたが、20時間働き続けた後で昼寝をしてしまったことで、重役との大切な会合をすっぽかしてしまったという逸話を持つ。同誌は睡眠習慣は人によって多種多様だと述べ、自分に合ったルーティンを確立するよう勧めている。

 万人に最適な睡眠時間があるわけではないが、もしも寝る間を惜しんで努力しているのに伸び悩んでいるという人がいたならば、思い切って良質な睡眠に舵を切ってみるのも一考かもしれない。

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Text by 青葉やまと

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