良い睡眠は「宝くじ3000万円当選」くらいの幸福感 気になる眠りと幸せの関係

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◆睡眠不足が生む負の面とは
ただし現実的には仕事などの都合もあり、理想的な睡眠時間を確保できない場合も多いだろう。ギャラップ社は、アメリカの成人の実に4割以上が7時間未満の眠りで耐えていると述べている。7時間は、米国睡眠財団が推奨する最低限の時間だ。

眠りの質と時間が十分でないと、予期しない代償を払うことになりかねない。冒頭の調査を実施したウォーリック大は、睡眠不足によって精神的な健康状態が悪化することがあると述べ、注意を促している。眠りの質と時間を確保できずに睡眠改善薬に頼っていると、さらに薬剤を必要とするような悪循環に陥ることも考えられるという。

アメリカでは、睡眠不足が深刻な問題になりつつある。米疾病予防管理センター(CDC)の推定によると、現在全米で5000万人から7000万人もの人々が睡眠障害を抱えていると見られている。MNT誌は、寝不足が交通事故や職場での災害を招くだけでなく、肥満、糖尿、がんなどの健康問題の要因にもなるとして注意を喚起している。

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Text by 青葉やまと