コロナ対策の基本、7時間睡眠 研究結果が示す睡眠の重要性
◆ぐっすり眠るために
十分な睡眠が最適だとはわかっていても、入眠に時間がかかったり眠りが浅かったりすると、思うように眠りの時間を確保するのは難しいものだ。このような場合、7時間という数字にこだわって無理にベッドに横たわっているようだと、かえって不眠を招く結果になってしまう。
そこでサイコロジー・トゥデイ誌は、よく眠るためのアドバイスを示している。もし布団に入って20分しても眠りに落ちないようなら、一度寝室を出てしまうほうが良いようだ。読書やゆったりとした音楽を聴くなどで気分を落ち着け、眠気を感じた時点でベッドに戻れば問題ない。仮に寝付けないとしても、何時間ほど無駄にしたのかと時計を見たり、朝までにあとどれだけ眠れるかを数えたりするのは逆効果だ。このような行為をぐっと堪えると、眠れないことに対する不安感の増長を抑えられるという。
こうして良い睡眠習慣を身につけておけば、今後期待されるコロナへのワクチン接種の効果も一段と高まると見られる。ワクチンは一度接触したウイルスへの免疫機能を持つ「抗体」のしくみを利用したものだが、この抗体の働きは睡眠時間が十分なときに最も威力を発揮する。裏付けとしてナショナル・ジオグラフィック誌は、8時間睡眠と4時間睡眠のグループでインフルエンザ・ワクチンの効果を比較した実験を紹介している。接種から10日後の体内の抗体のレベルは、前者の方が後者の2倍以上であることが確認されたという。コロナウイルスについても同様の傾向になると予測されており、今後行われるCOVID-19ワクチンの治験では、異なる睡眠時間のグループ間で比較実験が行われる予定だという。
コロナの脅威と戦ううえで、睡眠は最も基本的な武器となりそうだ。
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