PS4、北米で発売開始 「買うには時期尚早」との評価の理由は?

 ソニーの新型家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)4」が北米で15日に発売された。

 米国での販売価格は399ドル。本体の大きさは幅275×高さ53×奥行き305mmで、重さはわずか2.8kg。先行機PS3(幅325×高さ98×奥行き274mm、重さ5kg)と比べ小型化された。

 新機能として、ゲーム内容を常時録画し、簡単にフェイスブックやツイッターに共有できる「シェア」を搭載。またクラウド技術を活用したプレイステーションネットワーク(PSN)により、いつでもどこでもゲームがプレイできる環境を提供する。

 なお来週にはマイクロソフトの次世代ゲーム機「Xbox One(エックスボックス・ワン)」が発売される予定だ。

【海外の評価は「ゲームの種類が期待外れ」】
 PS4は、先行機や競合機より小さく薄型で洗練された設計だが、発売時に独占リリースされるゲームの種類が期待外れというものが大方の評価だ、とウォール・ストリート・ジャーナル紙は報じた。

 同紙は、「PS4の美しいグラフィック、魅力的なインターフェース、完璧に近いコントローラーは、PS4をPS3の価値ある後継機にするが、タイトルや機能がもっと増えるまで待ってから買うのが賢明だろう」などのレビューを掲載した。

 ゲーム情報サイト「Joystiq」は、ストリーミング配信サイト「Twitch」と「Ustream」でゲーム実況できる「ライブストリーミング」がお気に入りの機能で、PCからのストリーミングほど自由でないが、非常に使いやすさいと評した。ただ、プラスチックケースが薄くて柔らかく、旅行に持っていく際には十分注意が必要だと指摘した。

 一方、タイム誌は2トーンのデザインが気になると評した。マットなシステムの3分の1を占める光沢のある部分にほこりや指紋がつくことが不満のようだ。

【PS4のインターフェース「プレイステーションダイナミックメニュー」について】
「Joystiq」によると、インターフェースはPS3のクロスメディアバーに似ているという。ただ、フェイスブックやツイッターの複数グループに共有できないことは奇妙だと評している。

 また、PSNプロフィール写真に本物の写真を使うには、フェイスブックアカウントにリンクしなければならず、別売りのPSカメラでもプロフィール写真を撮ることはできないにも疑問を呈している。

 一方で同サイトは、最大8人対応の「クロスゲームチャット機能(パーティボイスチャット)」はすごいと絶賛した。ただ、チャット中かすかなエコーがあると指摘した。

【別売りの「PSカメラ」と携帯型ゲーム機「PSヴィータ」について】
 別売品「PSカメラ」により、音声によるコントロールや顔認識でのログインが可能となる。しかし「エックスボックス・ワンのキネクトに比べると、その性能や機能は旧式に見える」とのレビューをウォール・ストリート・ジャーナル紙は掲載。

 また「Joystiq」は、カメラがなければ唯一プレインストールされているゲーム「プレイルーム」で遊べないため、ソニーはユーザーに60ドルのカメラを購入させたい狙いではと述べている。

 また携帯型ゲーム機「PSヴィータ」については、「どこからでもPS4のコンテンツにアクセスできるという夢の実現はまだ待たなければならないだろう。リモートプレイはWii U同様、ルーターから離れすぎたユーザーはPS4との接続が切れるか、ゲームができなくなる可能性がある」とのレビューをウォール・ストリート・ジャーナル紙は掲載した。

Text by NewSphere 編集部