世界競争力ランク、日本35位に後退 足を引っ張っているカテゴリとは

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◆日本は経済動向がネックに
 日本は前回調査から順位を1つ下げ、35位となった。調査対象の57の国と地域のうち、下位40%ほどに位置することになる。過去5年度の推移は2019年から順に、30位、34位、31位、34位、35位となっている。顕著な低下こそないが、一進一退といった状況だ。

 ただし、集計の基準となった4つの主要分野のうち「経済動向」の分野では、世界11位となった2020年を最後にランクの低下が目立つ。2019年から今年までの推移は、16位、11位、12位、20位、26位となっている。ほかの主要分野では目立ったランクの変動がないことから、経済の停滞こそが日本の国際競争力上の足かせになっている現状を映し出している。この分野はサブ分野として、国内経済、国際貿易、国内投資、雇用、物価の各項目からなる。

 今年の総合ランキングで日本の前後に位置する国は、30位から40位までの順に、タイ、ニュージーランド、リトアニア、フランス、インドネシア、日本、スペイン、カザフスタン、クウェート、ポルトガル、インドとなった。欧州の大国に混じって中進国の名も連なっており、本ランキングは日本の国際的な競争優位性に黄信号を灯しているとも言えそうだ。

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Text by 青葉やまと