日本の造船会社が建造した船舶も 世界のコンテナ船大きさランキング

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◆歴史は1950年代から
コンテナ船という概念を業界に初めてもたらしたのは、アメリカの実業家であるマルコム・マクリーンだった。1956年に彼がアイデアを発表して以来、実現可能な範囲内でできるだけ大型の船舶を作る競争が始まった、とマリン・インサイト誌は経緯を説明している。

大型化を進める各海運業者の狙いはコストメリットだ。一隻あたりの積載量を増やせば運賃を安く設定でき、価格競争力を高めることができる。国際競争力を高めるため、コンテナ船の大型化が進んでいる。

◆日本、アジアのハブに返り咲けるか
メガコンテナ船の姿を日本で見る機会もある。3月には、前掲のエバー・ゴールデンの姉妹船となるエバー・ジェントルが明石海峡を航行した。も3月、横浜の南本牧ふ頭で、メガコンテナ船のMSC ELOANEが荷役作業を行なった(神奈川新聞)。同ふ頭では2015年、より大型の船舶に対応できるよう、水深を18mに掘り下げ港湾機能を強化する改良工事が行われている。

しかし、これらのメガコンテナ船を受け入れ可能な国内のふ頭は限られている。1980年代には神戸港がコンテナ取扱量で世界4位の座に就いていたが、2012年では国内最高の東京でも世界29位となった。

国土交通省では、コンテナ船の超大型化の進行に対応するため、こうした船舶の日本への寄港数を維持・拡大することで国際競争力を強化し、雇用と所得の創出につなげたい考えだ。コンテナ港への集貨の強化や大水深コンテナターミナルの機能強化などを通じ、日本の国際競争力を強化したいと説明している。

Text by 青葉やまと