アメリカで高速鉄道が普及しない理由 計画しては変更・撤回の50年

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◆地球にやさしい公共交通 若い世代に期待
 車社会のアメリカだが、交通データを研究するArityの2018年の調査によれば、ミレニアル世代では、半数以上が車の所有や運転に興味がないと答えたという。若い世代に限っていえば、大量輸送システムに関して、アメリカ人はアジアや欧州の市民に近い考えを持っているようだとエコ・ウォッチは述べている。

 自動車や飛行機よりも二酸化炭素を出さない高速鉄道は、地球温暖化対策としても建設の意義があるとEngineering.comは述べる。多くが車はいらないと答えたミレニアル世代は気候変動への取り組みを主導し、古い世代が作り出した理不尽な現状維持の受け入れを拒否する世代でもあるとして、エコ・ウォッチの記事の筆者は今後高速鉄道建設が全米に広がることに期待を寄せている。

Text by 山川 真智子