「くっつかない米」好きだったフランス人、おにぎりのおいしさに目覚めた?
◆くっつかないことがおいしいお米の条件だった
フランス人向けのフレーバーなのだから、おにぎりが流行るのは当然と思うかもしれないが、そうとも言えない。というのも筆者の記憶では、少なくとも2000年以前は、フランス人は日本米のように炊いた後くっつくお米を好まなかった。彼らにとっては炊飯後も一粒一粒がパラパラのままのお米こそおいしいお米だったのだ。
実際、フランスで最もポピュラーな米のブランドの一つ、アンクル・ベンズのコマーシャルでは、「絶対くっつかない!」という有名な決まり文句がいつも使われていた。
◆ネット上には多くのおにぎりレシピ
おにぎりは米と塩さえあれば作れるのだから、世界中どこでも食べられると思うかもしれないが、そういう事情で、少なくともフランスでは、一昔前までは、おにぎりの形にまとめられる米がなかなか手に入らなかった。
それがいまや、スーパーで多種多様なおにぎりが手に入り、ネット検索すれば、数々の「おにぎりの作り方」がヒットする。おにぎりレシピは女性誌などにも掲載されている。