米人気司会者5人、あえてユルい雑談番組を始めた理由 脚本家ストライキのなか

Ashley Landis / AP Photo

◆ファロンのスキャンダルとトークショーの今後は
 ポッドキャストは、スポティファイのアメリカのポッドキャストランキングで現在5位と人気を集めているようだ。一方で、皮肉的な側面もある。ストライク以前、ストリーミングサービスの台頭を受け、これまで続いてきたトークショー番組の人気はすでに下降傾向にあった。人気コメディアンのジェームズ・コーデン(James Corden)は番組を降板。トレヴァー・ノア(Trevor Noah)もコメディ・セントラルでかつて人気があった長寿番組『ザ・デイリー・ショー』を降板し、以後、同番組の新しい司会者は発表されていない。

 さらに、9月7日には『ストライク・フォース・ファイブ』の参加者の一人であるジミー・ファロンに関して、彼が有害な職場環境を作り出しているということが、彼の番組スタッフの告白に基づいたローリング・ストーンの記事によって明らかになった。ファロンは、気分次第でスタッフに対してイライラした態度を取ったり、二日酔いの状態で出勤したり、スタッフを怒鳴りつけたりしてきたというような内容が記載されている。その後、ファロンはスタッフとのズーム会議で謝罪したそうだが、中長期的な職場環境の改善には時間がかかりそうだ。また、ポッドキャストを含め、公の場でのファロンの謝罪や対応のコメントはない。

 協議に決着がつき、ストライキが間もなく終了する可能性も期待されている。しかしながら、トークショーが今後どうなっていくのかについては、未知数だ。『ストライク・フォース・ファイブ』から、何か新しい連携や解決策が見出されることに期待したい。

Text by MAKI NAKATA