米スタバ期間限定「ユニコーン・フラペチーノ」が爆発的人気 ブームに便乗して大成功

 今アメリカのSNSでは、「ユニコーン・フード」なる物が大ブーム。これに目をつけ、北米地域のみで期間限定で売り出したスターバックスの「ユニコーン・フラペチーノ」は、注文が殺到し大盛況のうちに販売を終了した。今回の成功はブームを利用したマーケティングの勝利とも言えるが、商品自体は不健康だという指摘もある。

◆期間、地域限定フラペチーノ。「ユニコーン」ブームに便乗
 今アメリカのソーシャルメディアではユニコーンをテーマにした飲食物がトレンドだ。ニューヨーク・タイムズ紙(NYT)によれば、「ユニコーン・フード」とは、染料で色づけしたり、小さく切ったフルーツ、パステルカラーのマシュマロなどで飾り付けた食べ物のことだ。凝った物だと、砂糖細工で角、耳、たてがみなどを付けたものもあるという。アメリカでは、1980年代から子供に人気の「マイリトルポニー」という馬の玩具があり、そのシリーズに登場するカラフルなユニコーンがイメージされているようだ。

 このトレンドを見逃さなかったのがスターバックスだ。同社ホームページによれば、ユニコーン・フラペチーノは、マンゴーシロップとピンク色のパウダーをブレンドしたクリーム・フラペチーノで、ブルーの酸っぱい層が間に入っており、仕上げに甘いピンクと酸っぱいブルーのパウダーをちりばめたホイップクリームがトッピングされている。最初は紫色で、味は甘くフルーティだが、混ぜるとピンク色に変わり、甘酸っぱく変化するという。4月19日から23日までの期間限定で、アメリカ、カナダ、メキシコのみで販売された(スターバックスHP)。

◆驚異的売れ行きに、バリスタが悲鳴
 フォーブス誌にインタビューを受けたPRスペシャリストのヘザー・デサンティス氏によれば、ユニコーン・フラペチーノ発売の噂は、スターバックスがSNSで発表する前にソーシャルニュースサイト『レディット』でリークされていたという。発売前から消費者を巻き込んで大いに盛り上がり、話題が広くシェアされたところで販売が始まった。同氏によれば、通常の3倍のフラペチーノを売り上げた店も出ており、5日間で完売したとのことだ。今回多くの店舗から、普段は来ない層の客がたくさん来店したという報告があり、売上だけでなく、今後も再び来店してくれそうな新しい顧客をつかんだことが、大きな収穫だと同氏は解説している。

 当然のことながら、バリスタたちは想像を絶する忙しさだった。カリフォルニアのローカル紙、サクラメント・ビー紙によれば、あるバリスタは、「もう買わないで。これまでこんなにフラペチーノを作ったのは初めて。こんなにストレスがたまったのも初めて」と叫び、シロップで手や衣服がベタベタになったことをぼやく動画をツイッターに投稿した(後にこのビデオは本人によって削除されている)。レディットにも、「ユニコーン・フラペチーノ初日。もう、死にたい……」など、バリスタからの苦情がポストされた。他にも、「30分で35杯売った」、「使い過ぎで道具が壊れた」、「大量のオーダーが来た別の店から、材料分けてと泣きの電話が来た」などのコメントがあった(サクラメント・ビー紙)。

◆健康志向の人は砂糖、カロリーに要注意
 NYTによれば、「ユニコーン・フード」ブームの生みの親は、マイアミに住むフードスタイリストのアデリン・ウォーさんだ。自分が作る飲食物にポップな色付けをして写真をSNSに投稿したところ、フォロワーからユニコーンみたいと言われ、「ユニコーン・フード」という言葉を使いだしたという。その後、多くの人々がウォーさんのスタイルを真似するようになり、ブームが到来した。

 もともと健康志向のウォーさんは、クリームチーズやクロロフィル、ブルーベリーなどの自然なもので色づけをしているが、ブームが広がるにつれ、派手で人工的な材料を使う人が増えたということだ。ちなみにコネチカット州のローカルメディア、Ctpostによれば、「ユニコーン・フラペチーノ」の材料には、人工着色料や添加物が使われており、カロリーもグランデサイズで410キロカロリーと高い。また、アメリカ心臓協会が推奨する1日当たりの摂取量の約2倍の砂糖が使用されているということで、同州ストラトフォードの保健所は、名前や色だけでなく中身も知ってと、注意を呼び掛けていた。

Text by 山川真智子

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