「日本各地のミステリースポットを巡る『ムー旅』を」 ムーと地球の歩き方がタッグ

日本各地の摩訶不思議なスポットを紹介する「地球の歩き方 ムーJAPAN ~神秘の国の歩き方~」が、2024年3月22日に発売されました。

4月18日に発刊記念のトークイベントを開催。イベントに先駆けて、地球の歩き方の取締役社長の新井邦弘氏と月刊ムー編集長の三上丈晴氏による取材会が行われました。

「ムー」と「地球の歩き方」がタッグ

ミステリーマガジン「ムー」と海外旅行ガイドブック「地球の歩き方」がタッグを組んだのはこれが2冊目。

1冊目は2022年2月に発刊した世界版「地球の歩き方 ムー ~異世界(パラレルワールド)の歩き方~」で、累計発行部数14万部の大ヒットとなりました。

コロナ禍で海外渡航ができず外出禁止となった頃、本が売れずにピンチに陥っていた「地球の歩き方」。

その危機を救ったのが世界版で、SF文学賞第54回(2023年)の星雲賞のノンフィクション部門を受賞しています。

世界版を受けて、今回発刊された待望の日本版。三上氏のおすすめミステリースポットは、「ピラミッド(山)」だと話しました。

信仰対象になっている山も多いことから、山岳祭祀遺跡として本書でも「日本のピラミッド7選」と題し黒又山(秋田県)や剣山(徳島)など7山を紹介しています。

新井氏のおすすめは、埼玉県にある吉見百穴(よしみひゃくあな)。

横穴墓と呼ばれる古墳時代末期の墓で、丘の斜面にボコボコと開いている穴の一つひとつに人々が埋葬されていました。

その異様な光景は、地下都市があるトルコのカッパドキアにちなみ、「日本のカッパドキア」とも呼ばれるほど。

戦時中は百穴の下に軍需工場も建設され、新井氏は子供の頃に遠足で訪れたそうですが、現在は立ち入り禁止になっているそうです。

この本には「日本不思議再興計画」という狙いもあります。

地方の自治体とタッグを組んで、その地域のミステリースポットを巡る旅、いわゆる「ムー旅」をしてもらい、地域を活性化しようという計画です。

異星人にさらわれた時の対処法や、古代にタイムリープした時に使える「古代日本語会話」の例文も掲載されているのも、地球の歩き方とムーのタッグならでは。

この本を読んだら、日本全国のパラレルワールドへ行きたくなりそうです。

山川出版社「日本史」に英語版 構想から完成まで10年を要した翻訳の難しさ

Text by 高西いろは