「18ドルのビッグマックセットは例外」米マクドナルド、値上げ報道を誇張と反論

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 米マクドナルドは、ソーシャルメディアや報道で過剰に報じられている値上げについて反論している。

 米マクドナルドのジョー・アーリンガー社長は、2019年以来ビッグマックの平均価格が倍増したという報道は誤りだと、20日付の自社ウェブサイトへの投稿で述べた。マクドナルドによると、2019年のビッグマックの平均価格は4.39ドルで、現在は5.29ドル(約830円)となっており、20.5%の値上げとなっている。アーリンガー氏は「毎年アメリカ人のほぼ90%にサービスを提供しているブランドとして、私たちは事実を正しく伝える責任があると感じている」と述べる。

 また、アーリンガー氏は、昨年夏にソーシャルメディア上でコネチカット州のビッグマックセットが18ドルだったという投稿について、自身と多くのフランチャイズ加盟店が困惑していることを認め、この価格は「例外」であると述べた。同氏は、米マクドナルド店舗の95%はフランチャイズ加盟店が所有・運営しており、価格設定は独自に行っているが、「値上げの影響を最小限に抑えるよう努力している」と述べた。

 現在のアメリカにおける平均的なビッグマックセット(ハンバーガー、フライドポテト、ドリンクを含む)の価格は9.29ドル(約1460円)である。

 しかし、シカゴに本拠を置くこのハンバーガーチェーン大手は、一部の商品の値上げ幅がビッグマックよりも大きかったことを認めた。中サイズのフライドポテトの平均価格は、2019年には2.29ドルだったが、現在は3.29ドル(約517円)となっており、44%も値上がりしている。

 米マクドナルドは、過去5年間で人件費、紙代、食品のコストが平均40%上昇したため、全メニューの平均価格が40%上昇したとしている。これは、政府統計の2019年12月以降の消費者物価上昇率(21%)よりも高い。

 今年1〜3月、マクドナルドの来店客数は大幅に減少した。これは、アメリカをはじめとする主要市場で、インフレ疲れした顧客が外食する回数を減らしたためだ。そのため、マクドナルドはさらなる割引を約束した。

 来月、マクドナルドはアメリカ全土で、ハンバーガー、チキンナゲット4個、フライドポテト(小)、ドリンク(小)を含む5ドルのセットメニューを販売する予定だ。

 アーリンガー氏は、顧客が今後の割引を「有意義」だと感じてもらえることを望んでいる。「私たちとフランチャイズ加盟店が協力して、引き続き価値と手頃な価格に焦点をあてていかなければならない」と述べた。

By DEE-ANN DURBIN AP Business Writer

Text by AP