遠隔操作の出前ロボット「COCO」がAIに頼らないワケ LAで導入進む

キャッチーでフレンドリーな名前を探していた創業者たちが、犬の名前リストから見つけたのが「ココ」|@COCO

◆あえて選ばなかった自動運転という手法
 COCOの特徴の一つが、AIではなく「操縦式ロボット」を導入した点だ。実際に宅配ロボを街中で走らせることで、ロボの走行に関するAI学習を加速させつつ、会社としての利益を上げながら商品開発を進めるためだったという。現在、配達距離は店舗から1〜2マイル(1.6〜3.2キロ)。実際はこれよりも長い距離を充電せずに往復できるというが、加盟店が元々想定している配達距離にあえて制限することが多いという。

 NewSphereの取材に応じたCOCOのガバメントリレーションの責任者であるカール・ハンセンさんは、「60%以上の注文が、我々が設定した配達区域からのもので、これまで車で配達していた区域に該当します。密集した都市環境でCOCOを導入することで、より環境に配慮し、経済的な配達に切り替えができたことになります」と話す。

 導入は加速し、ロサンゼルスの西側ウエストLAとサンタモニカ周辺だけで、70を超えるビジネスがCOCOを採用している。COCO導入店舗は、店先にCOCOを置いておくことで即座に配達が可能で、配送費用は1.95ドル(約280円)、平均配送時間は14分だという。またアメリカでは「チップ」という心付けを支払う習慣があるが、相手がロボットならそれも不要だ。

 毎晩COCOロボットは、充電のために一度センターに帰還し、翌日再び店先に移動するという。もちろん街中には、オペレーションがスムーズに進んでいるか見て回る人間のサポート役もいる。

ロサンゼルスの歩道をゆっくりと進むCOCOの宅配ロボ|@COCO

Text by 寺町 幸枝