自ら虚偽情報をツイートするマスク氏 ツイッターから離れる広告主とセレブ

Ringo H.W. Chiu / AP Photo

◆セレブのツイッター離れも進む
 CBSニュースによると、収益の減少により、ツイッターでは著名人など認証されたユーザーの名前の横にこれまで無料でつけられていた「ブルーチェック」に月額7ドル99セントをチャージすることを決定した。同社ではおよそ7500人の従業員のうち半数を解雇したというが、これも経済的な理由だろう。

 また企業の広告控えとともに、セレブリティユーザーのツイッター離れも進んでいる。NBCニュースによると、歌手のトニ・ブラクストンやサラ・バレリス、脚本家でプロデューサーのションダ・ライムズ、スーパーモデルのジジ・ハディッド、女優のティア・レオーニなどがツイッターを去ることを表明している。その数はまだ多くはないが、今後ツイッターがプラットフォームとしての価値を失えば、その数は増加するはずだ。

 絶対的な言論の自由を守ることを大義に掲げてツイッターに乗り込んできたマスク氏だが、誰にでも好きなことを無責任に言わせていては、まさにこのプラットフォームが「無法地帯」になることに気づき始めていることだろう。一定のルールを敷いて公平に不適切なコンテンツを統制することは、ソーシャルメディアプラットフォームとして人々が安心して利用するため、また企業から広告収益を得るために必要不可欠なのである。

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Text by 川島 実佳